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2006.04.15

寝ずの番

マキノ雅彦(津川雅彦)監督第一作、映画『寝ずの番』を観た。
寝ずの番俳優・津川雅彦がマキノ雅彦として初監督した作品としても話題になっているが、そんなことを抜きにして本当に面白かった。最初にこの映画のことを知ったときは全然興味がなかったが、予告編を観ていると面白そうで公開時には楽しみにしていたほど。
実際に映画を観ても、「バチが当たるほど面白い」の宣伝コピーに嘘偽りなし!R-15指定の文部省推薦、芸術文化振興基金助成事業、TOKU30(心身の健康のため特に30才以上の方はぜひご覧下さい)、全国商店街おかみさん会推薦も、伊達じゃない。

実は津川雅彦の祖父が牧野省三(マキノ省三)で、伯父がマキノ雅弘、おまけに兄が長門裕之とは知らなかった。結構映画は沢山観ているのに、こんなことも知らなかったなんて...そのマキノ省三が日本で初めて映画撮影した1907年(明治40年)から、ちょうど100年目となる記念すべき年にこのような映画が作られたことは大変素晴らしいことだ。しかも、芸術作品ではなく中島らも原作の下ネタ満載の娯楽作品を選んだところにマキノ雅彦の凄さを感じた。

公式サイト

寝ずの番この映画、地元近くのシネコン『MOVIX亀有』で観たが、上映後に監督のマキノ雅彦(津川雅彦)、出演者の長門裕之、真由子(津川雅彦と朝丘雪路の娘)による舞台挨拶があった。今日は、これを目当てに珍しく午前中から出かけたが、この舞台挨拶が実に面白かった。
まず、この三人が家族・親戚であることが意外だったが、別に家族で映画を作ったわけではない旨コメントがあった。事実、映画を観れば分かるが確かにみんなはまり役である。

特に、長門裕之は実物を見ても映画から出てきた(蘇って来た)ようで、一言一言のトークが面白かった。“らくだのカンカン踊り”では、死んだ筈の笑満亭橋鶴(長門裕之)がスキップをしているが、これは監督の演出ではなく死人役の長門裕之が飽きてきてアドリブで演じたそうだ。どうせ使わないだろうと思っていたら、マキノ雅彦監督はそれを重点的に使ったらしい。そんな遊び心がこの映画には溢れているのだろう。

娘の真由子は、せっかく父親の監督デビュー作に出演したにも拘らず、衣装が喪服だけで残念がっていた。でも、「歌あり(?)踊りあり(?)笑いあり(!)涙あり(?)で、ハリウッド映画にも負けない」とこの映画を宣伝していた。そこをすかさず津川雅彦は「芸の歴史が浅いハリウッドには、こんな映画は作れない」とフォロー。この映画に英語字幕を入れたが、当然日本語のニュアンスが伝わる内容ではなかったらしい。確かに字幕にすること自体難しいが、その上日本語のニュアンスを伝えることは不可能だろうね。

マキノ雅彦監督によればこの映画、本当は一番喜んでくれる中学生に見せたかったそうだ。しかし、R-15指定になってしまい大変残念との事。なぜR-15か映倫に確認したら、ひとつひとつの下ネタは問題ないそうだ。ではなぜかと聞けば「数が多過ぎる」のが理由で、実際に数えた人によれば70~80回の下ネタが口にされているらしい。そんなものかなって思ったけどちょっと残念。でも、今の中学生にこの映画の微妙なニュアンスを理解してもらえるかは疑問あるかも。

今日は下町の亀有に津川雅彦や長門裕之が来るということで、会場には年配のお客さんが沢山来ていた。(隣のおばさんは椅子に正座で観ていた)そのお年寄りたちが、この映画を観てどんな反応を示すか興味深かったが、下ネタや葬式ネタ(棺桶に片足つっこんでような人もいたけど)に不快感を示すどころか心底笑っていたのが印象的だった。その光景が普段よく行く銀座の映画館とは違って、何となくテレビで見る昔の活動写真館にタイムスリップしたような気分で楽しかった。

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コメント

津川雅彦さん、好きです。
これは面白そう!!

↓noonのライブに行かれたのですね!
スタンダードな曲がスゥ~っと入ってくるのでとっても好きなアーティストの一人です。

TAMAOさん、こんばんわ。
コメントありがとうございます。
面白かった(下ネタばかりですが)ので
津川雅彦さんのファンならお勧めしますよ。

TAMAOさんもnoonがお好きですか。「スゥ~っと入ってくる」ってのは良く分かります。素直な歌い方が耳に馴染んで心地よいですよね♪

28日はBophanaのライブにも行ってきます。
以前、恵比寿ガーデンプレイスの無料ライブにも参加したバンドなんでご存知かもしれませんね。こちらもお勧めですよ。
ではまた!(^o^)丿

いつもトラックバック、ありがとうございます。URLを変更致しました。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願い致します。 新しいURLは http://tomy-movie.no-blog.jp/eigahyouron/です。 映画評論家人生 冨田弘嗣

冨田弘嗣さん、はじめまして。
TB&コメントありがとうございました。
マキノ雅彦監督の次回作も期待です!
ではまた、よろしくお願いします。

こんにちは、jamsession123goです。
結構話題になっているので、ちょっとだけ期待してみたのですが、がっくり、はしごを外された感じです。
決して悪い映画ではないと思うのですが、「あわなかった」ということで、あっさりしたレビューになってしまいました。
映画の評価とは別物の下ネタ満載という話題が一人歩きしてて、ちょっと変な感じですね。

jamsession123goさん、こんばんわ。
あんまり期待しちゃダメですね。(^^ゞ
気楽に観れれば結構面白かったですよ。
ただ、話題は別の所でできちゃってますから、あとは自分の好みでしょうね。
僕も、下ネタは基本的に好きじゃないんで、どうかなぁって思ったけど、この映画はありでしたよ。

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