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2006.05.03

来館記念 世界の映画作家シリーズ(33) ヴィム・ヴェンダース

新文芸座のオールナイト映画『来館記念 世界の映画作家シリーズ(33) ヴィム・ヴェンダース』に行ってきた。
ヴィム・ヴェンダース
上映作品は、代表作の『パリ、テキサス』(1984・西独=仏/フランス映画社)、キューバ・ミュージシャンを撮ったドキュメンタリー『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』(1999・独=キューバ他/日活)、9.11以降の病める米国をテーマにした最近作『ランド・オブ・プレンティ』(2004・米=独/アスミック・エース)の3作品。
表参道ヒルズで開催中の夫婦による写真展『ヴィム&ドナータ ヴェンダース 写真展~尾道への旅』のため来日中のヴィム・ヴェンダース監督が舞台挨拶をするというので、オールナイトにも拘らず立ち見が出るほどの大盛況。前売券を買っといて良かった。

新文芸座予定時間を少し回った頃、舞台袖からヴィム・ヴェンダース監督が大きな拍手で迎えられて登場。舞台袖には夫人のドナータ・ヴェンダースさんも一緒で、舞台挨拶終了時には仲睦まじい一面も見せてくれた。はじめて見るヴィム・ヴェンダース監督は、想像よりもずっと若々しい感じだった。その舞台挨拶は、予定時間を大幅に超え40分ほど行われただろうか。単なる挨拶ではなく、映画を好きな者同士の交流といった感じで、質問に対しても積極的に答えてくれて大変和やかな雰囲気だったのが印象的だ。
特に、どうして映画監督になったかとの質問に、昔から映画監督になりたかったわけではなく、本当は画家になろうとしてパリに出たが、毎日授業が早く終わるので近くにあった「シネマ・テーク」という映画館で毎日5本近くの映画を観ていたことが紹介された。勿論、映画を沢山観たから映画監督になれるわけではないが、何がキッカケになるか分からないものだ。

■『パリ、テキサス』(1984・西独=仏/フランス映画社)
実は今まで観ていなかったので、今回の3作品では一番楽しみにしていた。
ラストで夫のトラビスに気付くシーンのナスターシャ・キンスキーは最高に美しかった。
監督は、23年前に撮られたこの作品について「学生時代に見た数多くの西部劇映画のようにはしたくなかった。コンセプトは決まっていたが、何をどう撮るかは決めないで作った」との説明だった。ロード・ムービーの醍醐味を当時から熟知していたからこそ、このような作品が撮れたに違いない。

■『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』(1999・独=キューバ他/日活)
ヴィム・ヴェンダース監督作としては移植だが、個人的には一番好きな作品。この映画の主役はキューバ・ミュージシャンたちだが、それは特定の個人ではない。公開当時この映画を観てすっかりハマって、DVDもすぐ買って(当時はDVDプレーヤーがなくてPS2で観てた)、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ来日時にはコンサートにも行った。貧困ながらも人生を謳歌する彼らの精神が、音楽や映画に溢れんばかりに表現された名作だ。
監督からは、『エンド・オブ・バイオレンス』のレコーディング中にキューバから戻ったばかりのライ・クーダからラフ・ミックスのテープを借りてカーステレオで6時間も繰り返し聞いてしまい、「今度行く時は一緒に連れてって欲しい」と頼んでこの映画が出来たとのエピソードが紹介された。有名なエピソードなので知ってはいたが、監督本人から聞けたのが嬉しい。

■『ランド・オブ・プレンティ』(2004・米=独/アスミック・エース)
9.11以降の病める米国をテーマにした最近作で、若き女優ミシェル・ウィリアムズを前提に書かれた脚本である。『ブロークバック・マウンテン』でも見事な演技を披露してくれたが、これからが楽しみな演技派の女優だ。この映画撮影当時はまだ21歳だが、淡々とした演技ながら叔父役のジョン・ディールに負けないくらい存在感があった。
監督が「最も自分の心に近い作品」といっていた通り、今の憂える米国に対する愛を感じさせる。16日間という短期間で撮影されたが、最近作の中では『アメリカ,家族のいる風景』よりも好きな作品だ。

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コメント

こんにちは、jamsession123goです。
うらやましい企画ですね。
東京に住んでたら、絶対の駆けつけますよ。
jamsession123goは、パリ・テキサス、ランド・オブ・プレンティも好きだし、何より、ベルリン天使の詩が大好きですね。

jamsession123goさん、こんばんわ。
東京にお住まいじゃないんですか、それは残念です。
映画以上にトークが楽しかったですよ。
今日は写真展にも行ってきました。
ちょっと影響受けすぎですかね。(^_^;)

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