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2006年7月

2006.07.30

タイヨウのうた

映画『タイヨウのうた』を観た。
タイヨウのうたシンガーソングライターYUIが主演する、新人の小泉徳宏監督のデビュー作。若いスタッフやキャストによる作品だったが、思った以上に良い映画だった。
太陽の光にあたれない“XP(色素性乾皮症)”という病気の薫(YUI)は、毎朝サーフィンに行く孝治(塚本高史)を窓から見て密かに憧れている。夜路上ライブしていると目の前を孝治が通るのを見かけて思わず告白しそうになる。
設定など良くある恋愛ドラマと紙一重、でも若さが成せる初々しいストレートな表現が心に残った。病気を恐れつつも前向きな薫が、孝治と知り合うことで生き抜こうとする。死に向かって抗うのではなく、「私、生きて生きて生きまくるんだから」そう言い切った時の笑顔が印象的だ。
とにかくこの映画、YUIの存在感に尽きる。映画を観ているうちに主人公の薫とシンガーのYUIが完全に重なって見えてくる。本当に彼女でなければ出来ない役だったに違いない。ひまわりに囲まれて眠る薫=YUIの姿が、あまりにも安らかで本当に悲しくなってしまった。
決して目新しい物はないが、素直な気持ちで観たい素敵な日本映画だった。

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ゲド戦記

映画『ゲド戦記』を観た。
ゲド戦記この夏話題の宮崎吾朗初監督のジブリアニメ。原作はアーシュラ・K・ル=グウィンの「ゲド戦記」シリーズだが、エンドロールには原案として宮崎駿の「シュナの旅」がクレジットされている。原作を読んでないし、「シュナの旅」も昔読んだだけなのでこれらの関係は不明。もしかすると、オリジナル色が強いかも。
ストーリーは省略するが、作品としては想定内だがイマイチだった。39歳の宮崎監督には少し荷が重かったようだ。
アレン、テルーそしてゲドの三人の主人公が、それぞれのドラマを展開する。誰が主役でもなく、群像劇でもないのでテーマとストーリーが噛み合っていない。しかし、「世界の均衡」という難しいテーマだっただけに、監督経験のない(建設コンサルタント、ジブリ美術館館長だったらしい)初監督としてはよく出来ていたと思う。今後に期待したい。
ところで、本作ではスタッフも随分刷新され若返ったようだ。スタジオジブリも1985年の設立以来、数々の優秀なアニメータを輩出してきたが、最近では「GONZO」や「STUDIO 4℃」など優秀なアニメーション・スタジオも増えてきた。スタジオジブリも、これからは若い宮崎監督とともにどのように変わっていくか今後を楽しみにしたい。

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2006.07.28

インサイド・マン

映画『インサイド・マン』を観た。
インサイド・マンデンゼル・ワシントン、クライヴ・オーウェン、ジョディ・フォスターが出演するスパイク・リー監督最新作。よくある銀行強盗物だが、捻りを効かせた物語をキレのあるスパイク・リーの演出で、一味も二味も違う作品に仕上がっている。
この映画は主犯ダルトン・ラッセル(クライヴ・オーウェン)のセリフで始まる。「私はダルトン・ラッセル。二度と繰り返さないからよく聞け。私は銀行を襲う完全犯罪を計画し、そして、実行する――」通常、銀行強盗物はどのように金庫まで潜入かが一つのポイントだが、この映画では銀行に閉じ篭った犯人達が、どうやって脱出するかに絞られている。この事件の交渉人を担当するのが、NY市警のフレイジャー(デンゼル・ワシントン)とミッチェル(キウェテル・イジョフォー)。しかも、襲われた「マンハッタン信託銀行」取締役会長アーサー・ケイス(クリストファー・プラマー)が謎を深めている。会長は自らが貸し金庫に隠す秘密を守るべく、敏腕弁護士マデリーン(ジョディ・フォスター)を雇い交渉のため現場に送る。

主演のデンゼル・ワシントンはいつもの正義感を前面に出した体を張った刑事ではなく、アグレッシブさを抑えた頭脳勝負の交渉人を演じている。クライヴ・オーウェンはあの無表情な顔と目がちょっと苦手だが、過激な知能犯を巧みに演じて中々良かった。ジョディ・フォスターは最近アクション俳優張りの母親役が多かったが、本作で演じる知性溢れる敏腕弁護士役の方が個人的には好きだ。
決して派手さはないが、銀行強盗事件の裏で蠢く謎に何が起こるかわからないストーリーで、最後の最後までワクワクしながら観せるスパイク・リーの演出が冴える一味違う映画で面白かった。

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2006.07.23

Slow Music Slow LIVE '06 in 池上本門寺

今年もこの階段にやってきた。昨年に続き『Slow Music Slow LIVE '06 in 池上本門寺』に参加した。
階段
2日間の参加ミュージシャンは出演順に、22日「Natura-rhythm」がBahashishi(オープニングアクト)、Hands of Creation、アンジェラ・アキ、ブレッド&バター、LITTLE CREATURES、高橋幸宏 with高野寛、高田漣、そして23日「Ruby Evening」がオープニングアクト:中孝介、ベベチオ、MONDAY満ちる、アン・サリー、ゴンチチ、吉田美奈子&河合代介 DUO feat. 渡辺香津美。かなり渋めの出演者も多いが半分ははじめて聴くアーティストだった。

ここ池上本門寺の住職で「イキイキ推進委員会」の委員長 早水日秀氏の挨拶にもあったが、今年は九州地方など大雨で大変な思いをしている方も多い。そんな中、このフェスティバルも天気が心配されたが、幸い時折小雨が降る程度でむしろ適度な涼しさで過ごし易かった。

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2006.07.21

カーズ

映画『カーズ』を観た。
カーズピクサー最新作、本作より正式にディズニー映画となった。監督はアカデミー賞も受賞した『ファインディング・ニモ』や『Mr.インクレディブル』のジョン・ラセター。
ユニークで表情豊かな自動車の世界を、リアルなCGで表現しているのが面白い。車好きに言わせると、ライン取りなどが本物らしい。(僕にはそこまで判らないけど)
自動車を擬人化しているので、その世界観が受け入れられるか不安だったがそんな心配は必要なく、最初から最後まで楽しむことが出来た。むしろ、カーレースを観戦する観客が車たちで、飛び交う虫(蚊?)まで車だったのが妙に面白かった。

先日の『ブレイブ ストーリー』とは違うアニメーション映画で、米国と日本のアニメーションと言うより映画に対する考え方の違いを強く感じた。米国は映画=エンターテインメントだが日本は映画=ドラマとして描かれているように思う。どちらが良いかは分からないが、『ブレイブ ストーリー』を見た直後だと、『カーズ』は物語やテーマが単純でちょっと物足りなく感じられた。

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2006.07.16

パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト

映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』を観た。
パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェストディズニーランドの名物アトラクション“カリブの海賊”を、ジョニー・デップ主演、若手注目株のオーランド・ブルーム、キーラ・ナイトレイ競演で贈る冒険活劇の第二段。前作のスタッフ、キャストが再び集結して、前作以上のスペクタクル活劇に仕上がっている。
デイヴィ・ジョーンズ(ビル・ナイ)が蛸(タコ)の風貌なのは、やっぱり西洋で"デビル・フィッシュ"と呼ばれているからだろうか。蛸のヌメヌメ感がよく出ていてCGと分かっていても気持ち悪い。また、デイヴィ・ジョーンズの部下たちも個性派ばかりで、映画全体を盛り上げてくれる。怪物も迫力たっぷりで、最初から最後までアトラクション感覚で前作以上に楽しんだ。
個人的には、キーラ・ナイトレイのお姫様姿をもう少し見たかったけど、『ベッカムに恋して』の頃からやっぱり活発な役の方が好きなようだ。大半が海賊船やアクションシーンなので仕方ないけどね。そのためか、全般的にシーンがちょっと単調な気がした。
ただ、如何にも"続編あります"って感じのラストシーンで『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』と同じ不完全燃焼な気分になったのが残念。次回作を楽しみに待とう!

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2006.07.15

ブレイブ ストーリー

映画『ブレイブ ストーリー』を観た。
ブレイブ ストーリーミステリー作家宮部みゆきの原作小説をフジテレビ、ワーナー・ブラザーズ映画、アニメーション製作会社GONZOが組んで作り上げたファンタジー物語。
「扉の向こうに行けば運命を変えられる、ひとつだけ願いが叶うんだ」主人公のワタルは両親が離婚し母親が病に倒れ生活が一変してしまう。そんな時、転校生のミツルから“運命を変える扉”のことを聞き、自分の運命を変えようと幻界(ヴィジョン)へと行く。そこでは様々な冒険がワタルを迎えていた。冒険を通して本当の"勇気"と"友情"そして"正義"を掴み取り、"運命"を受け入れる強い少年に成長していく。

子供向けの映画でRPGを思わせる設定とストーリーだったが、ストレートなメッセージに感動してラストでは思わず目頭が熱くなった。大人になっても"運命"を受け入れて乗り越えていくことは難しい。勇気を出して真実に立ち向かうワタルの姿は、そんな今の自分たちへのメッセージと思われた。
声優には数々の有名芸能人を起用しているが、ワタル役の松たか子やキ・キーマ役の大泉洋も思った以上にピッタリ。特にミツル役のウエンツ瑛士は浮いてないか気になっていたが全然そんなことなく、テレビとは違ってクールに演じていた。
映像的にも明るい色調の美術で娯楽作品としても十分楽しめるが、2D、3Dアニメとの合成技術や使い所が見事で、CGとは違うアニメーションの可能性を大いに高めている。日本の高度なアニメーション技術が如何なく発揮され、素晴らしい映像と娯楽性に富んだ感動作に仕上がっている。最近、宮崎アニメばかりが持てはやされるが、改めて日本のアニメーション技術と作品としての完成度の高さ、そして層の厚さを感じさせてくれた。GONZOの次回作が大いに楽しみだ。

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2006.07.14

wyolica "yet to be" presents Folky Soul Night

渋谷duo MUSIC EXCHANGEで行われた『wyolica "yet to be" presents Folky Soul Night』に参加した。
wyolica yet to be presents Folky Soul Nightwyolicaのライブは昨年末の新宿コマ劇場以来、5,6回目くらいかな。今日はほとんど二人だけのアコースティックライブで二部構成。duoは広過ぎず客席との段差も少ないのでミュージシャンがとても身近に感じられるのが嬉しい。しかも、椅子席なのでリラックスして彼らの音楽を楽しむことが出来た。(端っこでイマイチの席だったけど)

第一部は二人のアコギと歌だけで、デビュー曲から珍しいカバー「Time after Time」までを聴かせてくれた。azumiはロングスカートで女性らしくかわいい。左手薬指の指輪が眩しかった。途中20分ほどの休憩でも楽屋からメッセージ(と言うより楽屋ネタ?)があり楽しませてくれた。
第二部では、azumiは膝丈のジーンズで髪をアップにしてちょっとボーイッシュな格好で登場。パーカッション(名前忘れてしまった)を加えて「Mercy Me~いつか光を抱けるように~」など、会場の手拍子も入りちょっとアップテンポの曲で盛り上がった。途中ではso-toのMCコーナー(?)もあり、「渋谷のヤマンバは全然OK。で作った曲が...」など相変わらずのネタでファンは大満足(笑)。
アンコールでは、三人で演奏した『空と風』が良かった。そして最後は二人だけで定番の『ありがとう』を心を込めて歌ってくれた。全部で二時間余のライブは長くはなかったけど、企画が盛り沢山で二人がファンを思う気持ちが伝わってくる。ベスト集ではなく過去のアンケートなどを基にした、ファンの聴きたい曲を考えたセレクトもとても嬉しい、とても癒されるライブだった。
9月15日の『wyolica "yet to be" presents Folky Soul Night vol.2』も是非参加したい!

今日はとても楽しみにしてたライブだったけど、仕事で15分ほど遅れてしまった。会場に入ったら最初のMCが終わった頃で、多分時間通り始まって2曲ほど歌った後だったんだろう。ボーカルのazumiが結婚後初のライブなのでその報告があると思っていたけど、アンコールのMCでもファンクラブの募集と次回ライブ(これはこれで嬉しいけど)のだけで最後まで話題に出なかった。最初のMCで報告があったのか分からないのが気になって仕方ない。誰か教えて!

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2006.07.09

ウルトラヴァイオレット

映画『ウルトラヴァイオレット』を観た。
ウルトラヴァイオレット『バイオハザード』のミラ・ジョヴォヴィッチ主演のSFアクション。21世紀末を舞台に、驚異的な能力を持つファージ(超人間)と、その撲滅を目指す政府が対決を描く。ミラ・ジョヴォヴィッチ演じるファージ女戦士ヴァイオレットが、政府に立ち向かっていく。
コミックをイメージした作風は、ちょっと前のシャーリーズ・セロン主演『イーオン・フラックス』とかなり被ってたような。でもこっちはアメコミというより日本の漫画(大友克洋ファンじゃないかな)を思わせた。
『バイオハザード』とは違うカンフー系のアクションシーンが満載(韓国系スタッフが多かった)で見ている分には結構楽しめた。彼女の魅力を存分に描くために作られた映画といっても過言ではない。
確かにアクションシーンは見ごたえあるが、ストーリーは設定だけ凝っていて盛り上がらなかった。それからCGがバレバレでちょっと悲しい。特に都市を空撮したようなシーンでは、明らかにCG&合成が判ってしまう。(『サウンド・オブ・サンダー』よりはマシだったけど)多分、かなりの低予算だったんじゃないかな。

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2006.07.08

サイレントヒル

映画『サイレントヒル』を観た。
サイレントヒルコナミの同名ゲームが原作のホラー映画。夢遊病に見舞われた娘のシャロン(ジョデル・フェルランド)が口にする「サイレントヒル」と言う名前の街が実在することを知った母親のローズ(ラダ・ミッチェル)は、娘の病気の原因を探るためにサイレントヒルに向かう...
元々ホラー映画は好きじゃないが、予告編のモノトーン風のシックな映像がイケてたので公開初日にレイトショーで観てきた。
映像とは逆に、ストーリーは突っ込みどころが満載。主人公が思わぬところからアイテムを見つけたり、見つけたアイテムを駆使して次のステージに行ったり、アイテムを使うとちゃんと落としたり、如何にもゲームといった感じの展開に思わず失笑してしまった。原作が原作だけにやむ終えないかもしれないが、なんの解説もなく本編に突入する辺りは、ゲームを知らない初心者にはちょっとつらかった。ラストも意味が解らなかったけど、ゲームをやってれば納得できるの?
ところで、クライマックスの教会内のシーンで、『AKIRA』を思い出したのは僕だけだろうか。

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M:i:III

映画『M:i:III』を観た。
M:i:IIIトム・クルーズが製作・主演、この夏最大の話題作を珍しく公開初日に鑑賞。でも、先行、先々行上映があったので、あまり初日に行った気がしない。
本作では主人公のトム・クルーズ演じる主人公のイーサン・ハントが結婚するが、やはり実生活とかぶって見てしまう。「トム、ご成婚おめでとう記念映画」だったかな。
前評判で前作『M:i:II』ほどの評判ではないようだったのであまり期待しなかったが、やっぱりアクションは前作を上回らなかった。でも、アクションシーンよりサスペンス要素を重視した点は、1作目に戻ったようでスパイ映画としては良かったかも。

ところで映画の後半は上海が舞台だが、たまたま先月仕事で上海に行ったばかり。見たことあるビルやテレビ塔が出てきたので、ちょっと嬉しかった。しかし、上海の車の運転は荒い。高速でもちょっと隙があると、すぐに車線変更する運転は日本人から見ると信じられないくらい。本編中で車道に転がっていく『ラビットフット』を追いかけるイーサンを観ていて、本当に危なっかしくてドキドキした。

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2006.07.01

KOJIMA SWINGIN' CARAVAN 2006

九段会館で行われた小島麻由美初のホールツアー『KOJIMA SWINGIN' CARAVAN 2006』に行った。
KOJIMA SWINGIN' CARAVAN 2006小島麻由美のライブは数年前の赤坂BLITZ以来二度目。その後、あまり聞いてなかったけど、アルバム『スウィンギン・キャラバン』が良かったので今回久々の参加。
開演前からステージには写真にもある「SWINGIN' CARAVAN」のロゴが入った太鼓がライトアップされている。やがてメンバーに続いて本人が登場。
一曲目はアルバムと同じ「ラストショット!」をASA-CHANGによる太鼓をフィーチャーして演奏。スウィング感溢れる楽しくかわいい音楽で、聴いているだけでも楽しい。
MCでは予測のつかない発言で、観客は楽しいがメンバーは混乱させられているよう。メンバー紹介ではいきなり「じゃぁサルサ風の音楽でも演りながら紹介しようか」と言い出したが、そこは流石プロ。期待通りの即興演奏でメンバー紹介をこなしていた。
会場の九段会館は、昨年の原田郁子のソロライブ依頼三度目。今回は三階席のかなり上の方(スポットライトより高い!)のステージを真上から見下ろすような席で、ステージ全体が見渡せるし普段分からない奥行きがよく分かって中々面白かった。
今回は初のホールツアーだったが、マッタリしたマイペースの彼女のステージにはホールの方が合ってる気がする。観客としても座ったままでのんびり聴けて、アンコールがなかったのが残念だけど期待以上に楽しんだ。次回もホールなら参加したいかな。

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