8月のクリスマス
映画『8月のクリスマス』を観た。この作品は韓国映画のリメイクだが、韓国映画が苦手なので元の作品を観ていないので比較は出来ないが、最初から最後まで淡々とした展開で、ドラマとしては必要以上に盛り上がってこない。多分そこらは随分表現が違っているんじゃないかと思う。最初は、この淡々とした演出に物足りなさを感じたが、最後まで観ていると監督が描きたいものはやっぱりラブストーリーじゃなくて、あくまでも人間なんだと思えた。(本当に気づいたのは、映画が終わってからだけど)
山崎まさよしと、相手役を演じる関めぐみが二人ともすごく自然で、まるでどこかの街で生活する本当の寿俊(山崎まさよし)と由紀子(関めぐみ)に出会えたような感じがした。そんな二人の会話ややり取りがのひとつひとつを、ドラマとして繋いでいくのではなくて、スケッチのように切り取っていくこの映画独特の描き方は、ドラマとしては最初ちょっと物足りなさを感じたようだ。でも、映画全体を通してみると、死に向かって生きる寿俊が、未来に向かって成長していく由紀子へ、人生のバトンを渡しているように思える。ラストは知っていても、思わず涙で目が潤んだ。
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長崎俊一監督は、もっとトンがった若者の青春映画を撮ってたイメージがあるが、こんなハートフルな映画を撮ったことにちょっと驚いた。でも、基本的にリアルな人間を描く監督なので、この映画が単なる恋愛映画ではなく、寿俊と由紀子という二人の人間の出会いと人生を描いた作品だったことを感じて納得できた。
実は、長崎作品を観るのは、自主制作映画(8mm)『闇打つ心臓』(メジャーになる前の内藤剛志、室井滋、諏訪太郎が出演している)以来久し振り。今年この『闇打つ心臓』が商業映画としてリメイクされた。しかも、当時と同じ内藤剛志、室井滋が主演である。劇場公開が今から楽しみだ。
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» 手あかのついてない俳優「山崎まさよし」《8月のクリスマス》 [アロハ坊主の日がな一日]
僕は今「OUT OF THE BLUE」を聴きながら、これを書
いている。今年、山崎まさよしはデビュー10周年。
先日、初のベスト盤も発売された。僕も思わず買ってし
まった1人。そう考えると、この『8月のクリスマス』
の主演もその10周年のイベントの一環に間違いない。事
実『8月のクリスマス』制作委員に山崎まさよしが所属
する事務所「オフィス オーガスタ」が加わっている。
果たして、山崎まさよしはどんな演技をするのだろうか。
この作品『8月のクリスマス』は韓国映画『八月のクリ... [続きを読む]
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