天空の草原のナンサ
映画『天空の草原のナンサ』を観た。
モンゴルの遊牧民の子供ナンサ(ナンサル・バットチュルーン)とその家族の物語。ある日ナンサは子犬を拾い「ツォーホル」と名付ける。
『らくだの涙』を撮った、まだ30代の女性監督ビャンバスレン・ダバーの最新作。
モンゴルの豊かな大草原で暮らす家族達の生活を、ドキュメンタリータッチで瑞々しく捉えている。特に、あどけないナンサと妹、幼い弟、そしてツォーホルのちょっとした仕草がとても可愛い。小さいながらもたくましく生きるナンサには感心してしまう。決してドラマティックな演出はないが、観ていて気持ちのいい映画だった。
ナンサとその家族は実在する遊牧民の家族で、ナンサの名前も本名のナンサルからきている。その為、家族の生活する姿が自然で、まるでドキュメンタリーを見ているようだ。遊牧民の暮らしも興味深いが、それ以上に家族の温かさがスクリーンを通して伝わってくるようだった。
モンゴルも次第に都会化しているようで、オープニングではナンサが街の小学校からバスで帰るところから始まっているし、ラストではパオを畳み移動する家族の横を、選挙広報車が通り過ぎる。好むと好まざると、時代は変遷している。
もしかすると、20年後にナンサが日本で働いているかもしれない。
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- リアルツイッター試写会イベント「RAILWAYS(レイルウェイズ)」(2010.05.19)
- シャーロック・ホームズ(2010.03.15)
- ニューヨーク,アイラブユー(2010.03.08)
- かいじゅうたちのいるところ(2010.01.22)
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 天空の草原のナンサ:
» 『天空の草原のナンサ』 [かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY]
モンゴルの雄大な自然とゆったりとした暮らしが素晴らしい。
ハートウォーミングで心の清浄作用は抜群。
6歳のナンサと妹と弟と両親の遊牧民家族の生活風景。
モンゴルで語り継がれる「黄色い犬の伝説」を下敷きにした物語。前作 『らくだの涙』の舞台はラクダのいるゴビ砂漠地帯だったけど、このたびは緑鮮やかな大草原のど真ん中。広がる草原に羊の群れ。この風景がとても好き。
そんな自然の美しさと素朴な暮らしへの感銘は、去年観た『天上草原』(中国の内モンゴル自治区のもの)で体験済みだったけれど、普段文明生活... [続きを読む]
» [ 天空の草原のナンサ ]子犬と少女の物語 [アロハ坊主の日がな一日]
[ 天空の草原のナンサ ]@銀座で鑑賞。
[ らくだの涙 ]のビャンバスレン・ダバー監督の最新作。
今回も前作同様に、監督の演出はあるものの、遊牧民の生
活を撮った記録映画のようなドキュメンタリー仕立てにな
っている。
[ らくだの涙 ]ではラクダの出産の様子を、[ 天空の草
原のナンサ ]では遊牧民の暮らすゲル(移動式住居)の解体
シーンと、普段あまりお目にかかれないシーンをカメラに
収めている。
... [続きを読む]
» カワイイ連発「天空の草原のナンサ」 [April april]
モンゴルに行ってみたい~エイプリルです。 [続きを読む]
あ~るさんのご家族写真かと思いました、、、
私、雑貨屋めぐりが好きで、先日購入した雑貨がモンゴル製のものでした。
モンゴルの映像を見るだけでも楽しめそうな映画ですね。
でも内容が切なそう・・・
投稿: TAMAO | 2006.01.17 18:56
TAMAOさん、こんばんわ。
コメントありがとうございます。
自分の"ご家族"は特にないので...
でも、こんなかわいい子供だったら欲しいです。
映画は、ナンサとその家族の日常を描いていて、
結構心が和む内容でしたよ。
例えば、ナンサがはじめて牛糞拾いでは、
鋤のような道具で背中の籠に入れようとしても
全部籠を越えて飛んでいったり。(^_^;)
結構おすすめしますよ。
投稿: あ~る | 2006.01.17 21:02
あ~るさん、こんばんわ。
先日、バトンを受け取ったにも関わらず、まだ書けてなくてすみません。
何せ派遣先が変わって仕事でテンパっているうえ、見たい映画が目白押しで…(言い訳)。
この映画にはホント癒されました。
三姉妹かと思ったら一番下は弟でした。
投稿: April | 2006.01.22 22:35
Aprilさん、こんばんわ。
TB&コメントありがとうございます。
この映画、なかなか癒されてよかったですよね。
『らくだの涙』観逃してるんですが、観たいですね。
ところで仕事、無理しないでくださいね。
バトンは気楽(書かなくてもOK)にお願いします。(^_^)
ではまた。
投稿: あ~る | 2006.01.22 22:55