王と鳥
映画『王と鳥』を観た。
フランスのポール・グリモー監督が脚本家ジャック・プレヴェールと1947年から製作していたが数年立っても完成せず、痺れを切らしたプロデューサが勝手に『やぶにらみの暴君』(1952年)として公開した。これを後年、ポール・グリモー自身が版権を取得して改めて1979年に『王と鳥』として完成させたいわくつきの作品。
高畑勲、宮崎駿など多くのアニメーション作家に影響を与えたことでも知られている。そう言った縁もあり、今回、スタジオジブリの手によりデジタル・リマスター版として劇場公開されることになった。
僕も、学生時代に『やぶにらみの暴君』を観て、『長靴をはいた猫』や『ルパン三世 カリオストロの城』に通じるエピソードに随分驚いた記憶がある。アニメーションの動きの面白さというより、絵から出てくる登場人物や傲慢な王様のキャラクター、様々な仕掛けに満ちた城など、設定の面白さが際立っていた。
正確に『やぶにらみの暴君』を覚えていないので、この『王と鳥』の比較は出来ないが、随分啓蒙的な作品に仕上がっているように思う。数十年を経て、こうした作品を監督のオリジナル作品として再び観ることができるのは大変喜ばしいことだ。
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