2008.10.04

ほぼ日刊イトイ新聞の謎。

Dsc01012x
さっきamazonで注文した『ほぼ日刊イトイ新聞の謎。』が届いた。2007年1月に発行された本で、その時はまぁいいかなってスルーしていた。

内容は、「ほぼ日刊イトイ新聞」ができた頃のエピソードと、ウェブの抜粋と言うか索引になっている。A4変形のこの本は厚さ44mm(実測すると38mmだが)もあるが、それでもウェブの記事を全部乗せることは不可能。一方、ウェブは表に見えるページが限られるから、せっかく蓄積された膨大なコンテンツが読まれる事が少ない。1998年6月6日午前0時(バリ島時間)の誕生以来、10年を超えて毎日更新され続けたサイトには、他では絶対に読めない記事が満載。だから各コンテンツの一部を本にして、「続きは「ほぼ日」本紙(ウェブ)でどうぞ!」って作りになっている。各種メディアとウェブのコラボレーションを考え続けている、ほぼ日ならではのコンセプトだ。

で、今回買った理由は帯のコピーに目がとまったせい。

「たのしくたって、仕事はできる。」

最近標語にしたいと思っている(まだ言い切れないけど・・・)キーワードだ。よく言われる言葉だが、会社の上司に言われるとうそ臭い。でも、ほぼ日が書くと真実味がある。(実際に楽しく仕事しているに違いないが)そのほぼ日にあやかろうと思って買ったと言っても過言ではない。

"仕事を楽しく"。決して矛盾することではないからこそ、そのために努力したいと思える、今日この頃である。

■ほぼ日刊イトイ新聞
http://www.1101.com/

ほぼ日刊イトイ新聞の謎。 (ほぼ日ブックス #)ほぼ日刊イトイ新聞の謎。 (ほぼ日ブックス #)
ほぼ日刊イトイ新聞

東京糸井重里事務所 2006-11-01
売り上げランキング : 5154
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

2007.04.06

エリオット・アーウィット写真展 "PERSONAL BEST PERSONAL CHOICE"

シャネル銀座ビル4FのCHANEL NEXUS HALLで開催された『エリオット・アーウィット写真展 "PERSONAL BEST PERSONAL CHOICE"』に行った。
エリオット・アーウィット写真展昨年発売の写真集「PERSONAL BEST」を元に、国内外の著名人51人が選出した写真で構成された写真展で、開催を記念してエリオット・アーウィット氏も来日した。
エリオット・アーウィット氏は大好きな写真家で、直前にライブで配られたフライヤーで開催を知り、日比谷シャンテシネで『パリ、ジュテーム』を観た後で行った。

この写真展は、2007/4/6から5/6まで開催され入場料は無料。しかも、51人の選出者のコメントが入った120頁もある豪華なプログラムが無料配布される。(さすがシャネル、太っ腹!)これだけでも立派な写真集として楽しめるので、貰いに行くだけでも損はない。殆ど宣伝されていないが、是非、多くの人に見て欲しい。

エリオット・アーウィットは1928年にロシア人の両親のもと、パリで生まれ、子供の頃アメリカに移住してニューヨークで写真家になった。その後、ロバート・キャパの推薦でマグナムに入り世界各地で写真家として活躍した。
主に、1950,60年代に撮られた写真は、世界中の人々の何気ない表情や仕草、そして光景を写し撮っている。最近では、主に犬を写した動物達が多い。しかし、どの写真にも共通するさり気ないメッセージは、世界中の多くの人々に愛されている。シャネル株式会社代表取締役社長のリシャール・コラス氏もその一人で、今回の写真展とコラボレーションが実現したようだ。

エリオット・アーウィット写真展この写真展では、その膨大な写真の中から100点ほどが展示されていただろうか。古くは1940年後半、新しいものでは2003年に日本で撮られた写真もあった。全てモノクロで、子供から老人まで多くの人が写されている。大抵はそこに居合わせた無名の人達だが、チェ・ゲバラやJ・F・ケネディなど有名人も数点ある。しかし、ポートレイトのような写真は一点もない。また、人が写っていなくても街の石畳などに人々の息遣いを感じさせる、期待通りに素敵な作品ばかりだった。

特に、1950,60年代の写真がいい。例えば、1955年にフランスのプロバンスで撮影された、親子が自転車に二人乗りして街路樹を走っている写真は、正に映画の一コマのようで、映画『ニュー・シネマ・パラダイス』を彷彿とさせる。振り向いた子供の眼差しが何とも言えない。
何度か来日していて、1977年に京都で撮影された、おばさんと犬が背中を掻いている写真は、飼い主そっくりの犬の仕草がユーモアたっぷりだし、2003年に江ノ島で撮影された、サーファーと一緒にサーフボードに乗る犬の写真も愛嬌たっぷりだ。昔から犬など動物の写真も多いが、どれも人と同じような表情で見る物の心を和ませてくれる。

僕が彼の写真をはじめて見たのは、1988年に出たフェアーグラウンド・アトラクション唯一のアルバム『The First of a Million Kisses』のジャケットで使われた、車のミラー越しにキスをするカップルの写真。この年は、エリオット・アーウィットはじめての写真集『Personal Exposures』が出た年で、その表紙がこの写真だった。しかし、当時はそんなことは全く知らず単に"いい写真だなぁ"と思っていた。
数年後、他の本でこの写真が紹介され、そこではじめてエリオット・アーウィットという写真家の存在を知った。しかも、この写真は1955年に撮影されたもので、決してCDのために撮られたのではないことも判った。また、彼は普通の人々の何気ない表情を写した心温まる写真が多く、他にも素敵な作品が沢山あることも知った。

それから暫くは忘れていたが、1年半ほど前、偶然、amazon.comで写真集『Personal Exposures』を見つけて購入したり、ミラー越しにキスするカップルの写真を使ったポスターも手に入れて楽しんでいる。
しかし、こんな形で本物を目にすることができるなんてラッキーだった。写真集『PERSONAL BEST』も是非入手して楽しみたい。

最近は仕事でストレスが多く気持ちが落ち込むことが多かったが、直前で観た映画『パリ、ジュテーム』と同じように和んだ気持ちにさせてくれる写真たちに、更に心が癒されたので、本当にこの写真展に行けて良かった。

P.S.
写真集「PERSONAL BEST」(サイン入り)を表参道の嶋田書店で購入したけど、重くて持ち帰れなかったので郵送してもらった。

公式サイト
公式サイト - CHANEL NEXUS HALL

Personal ExposuresPersonal Exposures
Elliott Erwitt

W W Norton & Co Inc 1988-11
売り上げランキング : 32212
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

2005.10.16

進化しすぎた脳

糸井重里との共著『海馬』の著者、池谷裕二の『進化しすぎた脳』を読んだ。
サブタイトルに[中高生と語る「大脳生理学」の最前線]とある通り、中高校生を相手に脳の科学の最先端を説明した講義がベースになっている。このため、難しい話が非常に噛み砕いてあり大変分かり易い。しかも、『海馬』でも見られるユニークな言い回しや例えが豊富で、読んでいてとても面白く、脳と身体の不思議なメカニズムに驚かされる。如何に自分たちの体のことを知らないか、改めて気付かされると言った方が適切だろうか。
池谷氏は科学者でライターではないので、『海馬』では糸井重里が旨く話を引き出しているかと思ったが、決してそんなことはなかった。むしろ、この本では著者が自由に話を展開する中で、『海馬』では触れなかった、もっと突っ込んだ内容になっていて、そこが更に面白い。特に"脳"が"身体"をコントロールしているというより"身体"が"脳"の作りを支配するという、両者の関係が興味深い。昔から人工知能などに興味があったが、更に脳の世界を知りたくなった。

続きを読む "進化しすぎた脳" »

2005.09.30

Personal Exposures/Elliott Erwitt

Elliott Erwittの写真集『Personal Exposures』を買った。
Personal Exposures
表紙の写真は、Fairground AttractionのCD『The First of a Million Kisses』のジャケットでも使われた事でも有名で、僕は、この写真だけのために、この本を買ったと言っても過言ではない。
しかし、実際に写真集を手に取ると、生活感の感じられる世界中の、子供、大人、老人、男の子、女の子、恋人、親子、父親、母親、兵士、市民などなどの、普通の人々の笑顔が感じられるモノクロ写真の数々が心を和ませる。以前買ったロバート・キャパの写真集とは全く違っているが、同じ時代を写し撮っているところが興味深い。
旅が好きなElliott Erwittは今も健在で、2002年に来日した際には『エリオット・アーウィット+福山雅治コラボレート写真展』なんてのも開催されたらしい。他にも、かわいらしい犬の写真を500点も集めた『Dog Dogs』も素敵な作品集だ。彼の写真は、見る人を常に和ませてくれるところが素晴らしい。

2005.08.30

GQ JAPAN 10月号

ホワイトバンドが大々的に表紙(何故か表紙が二枚ある)を飾っている『GQ JAPAN』(2005年10月号)を買った。関連記事は6頁だけで、ホワイトバンドを製造・販売している『(株)サニー・サイド・アップ』社長のインタビューがある。でも、6頁のうち1頁がビル・ゲイツの写真だけど...
http://www.gqjapan.jp/

2005.08.22

GIONGO GITAIGO J"ISHO

ちょっと前だが、銀座の[本の教文館]で『GIONGO GITAIGO J"ISHO』(ぎおんご ぎたいご じしょ)を買った。
この本は、辞書というより絵本のような体裁のかわいらしい本で、擬音語擬態語を調べるときは勿論、はじめから読んでも、パラパラめくっていても、また眺めているだけで楽しい。写真も世界中の子供たちの笑顔が中心で、見ているだけで心が和む。
試しに[パラパラ]を調べると(20頁ほどの馬が走るパラパラ漫画の後)、

「ぱらぱら(PARAPARA) ①小さくて軽いものが小数散らばったり落ちたりする音や様子。[類]ばらばら [例文]ジョージのお父さんは料理の見た目にうるさい。うすーい生地のピザにアンチョビをぱらぱらかける手つきは真剣そのもの。」
とある。因みに、[ねちねち]は4頁かけてねちねち説明されている。
辞書としての実用性はちょっと疑問が残るが、机の傍らに置いて気分転換に眺めるにはいい本だ。

2005.08.18

世界がもし100人の村だったら

遅ればせながら『世界がもし100人の村だったら』を読んだ。
[ホワイトバンド]の記事と共に紹介されることも多かったので、大分前からタイトルは目にしていたが、「説教めいた内容なら嫌だな」と思って実際には手に取ることがなかった。しかし、先日地元の本屋で平積みされていたのを見て思わず買って読んでみると、押し付けがましいところが全くなく、淡々と事実を語る内容に非常に共感した。また、絵本形式だったのも非常に印象的だった。
たしかに、賛否両論もあるだろうけど、それはこのメッセージが何かを押し付けるのではなく、問いかけているからだと思う。そして、その答えは自分の中にあるものだから。僕も、自分自身へのメッセージとその答えを見つけたい。

Amazonで購入

続きを読む "世界がもし100人の村だったら" »

2005.06.16

散歩のとき何か食べたくなって

池波正太郎の『散歩のとき何か食べたくなって』を読んだ。池波正太郎と言えば『鬼平犯科帳』の作者で知られているが、食通としても有名だ。先日、本屋で何気なく手にとって、前から興味があった事もあり読んでみた。
若い頃から各地へ旅した作者が、行く先々で親しんだ街、そこで行った店、食べた物を、食いしん坊の一人として自由に著しているが、これが面白い。中でも、自分自身が最近行くことが多い「浅草」や「銀座」など、知っている街の話が出てくると、情景が浮かんでくる。今でも現存する店、自分でも行った店、そして既になくなった店があり、何れの話も大変興味深い。特に、現存するが行った事がない店には、「是非、行ってみたい」と思う。他にも、同様のエッセイがあるので続けて読んでみたい。

Amazonで購入

2005.06.04

カレーライフ

竹内真の小説『カレーライフ』を読んだ。このブログで分かるように僕はカレーが好きだ。この本も出版された頃から気になっていたが、文庫で出たので早速読んだ。物語は、主人公の少年が父親から昔祖父が洋食屋として使っていた店を託され、祖父のカレーを再現してカレー屋を開業しようとする青春小説だ。
主人公達は、思い思いの信念でアメリカやインドまで行くが、その過程で、カレーの歴史やレシピが盛り込まれているのが興味深い。小説としては、ちょっと説明口調が多く文章がくどいのが難点だけど、それなりに面白く読めた。

Amazonで購入

2005.05.05

玄箱で遊ぼう!!

書籍「玄箱で遊ぼう!!」(Debian GNU/Linux 3.0 玄箱 Edition CD付き)が出た。玄箱(KURO-BOX)は、玄人志向が販売するNAS用BOXで、主な仕様は、CPU:PowerPC 200MHz、RAM:64MB、Flash ROM:4MB、100BASE-TX/10BASE-T×1ポート、USB2.0×1ポート、Linux(Kernel-2.4.17)搭載となっている。このLinuxベースと云う所がミソ、ハックする楽しみがあるハードだ。中には、Oracle RACまで動かした事例がある。しかし、情報が少ないのが難点で、主に、「LinkStation/玄箱をハックしよう」「玄箱うぉううぉう」などのインターネット上の情報を探しながら、あとは自分でやってみる(ハックしてみる)しかなかった。そんな情報を集めたのが本書だ。年末に買ったけど隅っこで眠っている玄箱を引っ張り出して、本書を見ながらもう一度チャレンジしてみよう。

Amazonで購入

より以前の記事一覧